大日如来坐像
修復のための浄財勧進
那古寺に伝わる大日如来坐像は、長年の歳月により各所に傷みが生じております。 この尊い御仏の姿を後世へと繋ぐため、修復事業への御力添えを賜りたく、皆様に浄財の御寄付をお願い申し上げます。
那古寺 大日如来像 修復勧進のご案内
― 幾多の災禍を越え、時代を繋ぐ祈りの灯をいま再び ―
館山の地を長らく見守り続けてきた那古寺。当山は坂東三十三観音霊場の結願寺として知られておりますが、その歴史の深奥には、真言密教の教主である大日如来への篤き信仰が刻まれております。
【 災禍を越えて守り継がれた御像 】
かつて境内に建立されていた「大日堂」は、一七〇三年の元禄大地震による伽藍復興の象徴として、その威容を整えたと伝えられています。 しかし、幕末の動乱期である慶応年間に起きた火災により、惜しくもそのお堂は失われました。 御本尊である大日如来像は、その火中から辛うじて救い出され、以来、本堂の内陣へと移されました。 それから百六十余年、激動の時代を越えて今日まで、静かに当山と地域の人々を見守り続けてこられたのです。
【 修復と調査への願い 】
本像は長らく本堂の奥深くに安置されており、詳細な学術調査を行う機会に恵まれてきませんでした。 そのため、正確な造像年代や製作者はいまだ多くの謎に包まれています。 今回の修復は、単なる修理に留まりません。 最新の知見を用いた調査を並行することで、この尊像がいつ、どのような願いを込めて彫り上げられたのか、その歴史の空白を埋める貴重な一歩となります。 胎内から新たな史料が発見されれば、それは那古寺、ひいては安房の地の歩みを紐解く、新たな「光」となるかもしれません。
【 修復の緊要性 】
現在、御像は長年の歳月と海風による塩害の影響を強く受けております。 彩色の剥離や木部の損傷は深刻な状況にあり、今手を打たなければ、その尊顔を次世代へ繋ぐことが困難となります。
保存修理:塩害による彩色剥離の抑制、防虫・防腐処理
意匠復元:伝統技法に基づいた光背・台座の修復
皆様からお寄せいただく浄財は、千年の時を超える仏教文化を護り、
地域の歴史を再発見するための貴重な資糧となります。お力添えを賜れば幸いです。
那古寺 山主 敬白